A075-ランナー

マイ・ランニングロード (敵は散歩の犬05)

 青空に雲。単調なロードだから、空を見上げることが多い。突然犬に吼えられる。子どもの頃には二度も犬に噛みつかれた。潜在的な恐怖心がある。その心を見透かされるのか、ずいぶん吼えられる。
 

「ダメよ。吼えたら」
 飼い主は軽く叱っている。本気で怒っていた人はない。おなざりだ。

 吼える犬など連れてきてほしくはない。鎖をつけていない飼い主も居る。前方をみて走っているとき、突然吼えられて進路を変えると、間接や足首や筋肉を傷めてしまう。それが解っている飼い主など居ないようだ。

 糞尿の処理をしない飼い主がいる。マイ・ロードが不潔になる。わき見をすれば、踏みかねない。走るものには、これほど迷惑なものはない。飼い主にすれば、愛犬はわが子のように可愛がるのだろう。一度でも吼えられると、憎悪の対象でしかない。

 飼い主にすれば、犬の散歩というよりも、犬の品評会のようだ。

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