子どもらの関心は、花ショウブよりもこっち?=小岩菖蒲園(東京・江戸川区)
梅雨の切れ間に、花ショウブが花魁(おいらん)に似た華麗(かれい)な姿で咲きほこる。人びとの心をなごましてくれる。
江戸川・河川敷の小岩菖蒲園は広くて、ゆったり、花ショウブが観賞できる。
広大な敷地だが、入園料はなし。無料だから、近在の子どもたちが遊びにやってくる。
カメラで追ってみた。
「なにがあるの? なにが採れるの」
大人たちは、夢中になっている子どもたちが、妙に気になるらしい。
「これみて。ザリガニだよ。知ってる?」
少年は、魚網のなかをみせてくれる。
「うちらも、子どもの頃、よく採って遊んだわよね」
大人はすぐさま立ち去る。
「花、そんなの関心ないね」
子どもたちは、懸命に小魚やザリガニを追う。
目のまえに咲く花ショウブなど、まったく目もくれない。
「ほら、見てごらん。花ショウブがいっぱいだよ」
父親がベビーに見せている。
むしろ、怖がっている。
この菖蒲園はどこにあるの。
京成電車がすぐそばを走っています。
車窓からも、ちらっと見えます。
下車して観賞してみるのも方法です。
最寄駅は、『京成・江戸川』です。単純なだけに要注意。
『小岩菖蒲園』だから、JR小岩駅などで降りたら、とてつもなく歩きますよ。
多種多様な花ショウブが咲いています。
ほとんどのカメラマンは、こんなふうに図鑑的に撮影しています。
類似的な写真は面白くないですよね。
ぼくは花なんか、まったく関係ないよ。
採れた獲物の数さ。
私も、そうよ。
きょうはもっと採れるかしら。
姉が弟を肩車する。
現代では、まず見かけない貴重なショットです。
わたし可愛いでしょ。
花よりも、華やかな少女でしょ。
木製灯ろうのなかをのぞいてみました。
これは単なるカメラの遊びです。
ぼく、ジャンプできるぞ。
推定年齢は2歳かな
わたし、慎重な性格よ。
花ショウブ田には、落ちないわよ。
江戸川の河川敷・野球場で練習した少年たちが、土手道を帰っていく。
一人として菖蒲園による素振りすらみせない。