色彩豊かな芝桜が存分に楽しめる丘陵=秩父・羊山公園
五月連休に入った。この季節には多種多様な花の名所が多い。
西武線・横瀬駅から15分で、羊山(ひつじやま)公園に出むいてみた。ここには9種類・40万本以上の花のじゅうたんができている。
遠方には、20代で、何度か登った武甲山が屹立(きつりつ)している。
都心からのデート・スポットだから、若いカップルが多い。
むろん、中高年も大勢いるけれど。
丘陵(きゅうりょう)の一面が花でデザインされている。
秩父夜祭は有名だ。その笠鉾(かさほこ)、囃(はやし)し手の襦袢(じゅばん)を催しているらしい。
スマートフォンに自撮り棒(じどりぼう)を取付けて、若者どうしは自分撮りを行う。構図などはどうなんだろう?
「シャッター」を押してください。こうした言葉がだんだん少なくなっていくのだろうか。
同公園の一角には、チューリップの花壇があった。
芝桜とは違った、華やかさがある。
思いのほか人気があった。
少子化の時代だろうか、街なかで「こいのぼり」を見かけることは数少ない。
マンションのベランダで、玩具のような小ぶりを見かけるけれど……。
秩父の空に、雄大な姿で泳ぐ「こいのぼり」は、子どもの日らしい。
端午(たんご)の節句。この言葉をつかう機会も少なくなったものだ。
初夏の芝桜の丘を歩けば、汗ばむ。喉が乾いてくる。
「秩父路の特産市」で、アイスクリームを買う人が多い。
「道の駅ちちぶ」の39社(店)が出店している。飲食、お菓子、農産物、おみやげなどが販売されている。
秩父は山に囲まれた盆地だ。
山菜やソバなどが名物だ。
秩父駅に下山して、そばを食べよう。
駅前の蕎麦屋のメニューには「秩父錦 甕口酒 本醸造 しぼりたて生原酒」の表示があった。
「なんって読むんですか」
こんな漢字も知らないのか、という顔で「かめくち酒」とそっけなく答えが返ってきた。