A025-カメラマン

秋の箱根路を訪ねて=写真で散策シリーズ


 関東地方にも、紅葉の季節がやってきた。

 箱根は東京より西にあるけれど、海抜が約750mあるから、もう紅葉のシーズンだろう。

 箱根路を訪ねてみよう。

 富士山が見えるかな、という期待もあった。


                               撮影日:2012年11月15日


 新宿から小田原、箱根湯本、強羅へと電車を乗り継いでいくと

 昼前になってしまった。

 強羅から箱根登山ケーブルカーに乗る。

 ふり返ると、カメラを構える人が多かった。
 


 乗っている「箱根登山ケーブルカー」を撮ろう。

 それには最適なカーブミラーがプラットホームにある。


 早雲山に向かう、ロープウェーから眼下を見ると、

 紅葉の最盛期だった。

 山肌は黄赤に染まっている。


 山肌に噴煙があがる、大涌谷が見えてきた。

 わが家を出たのは7時半だったが、もう正午になった。

 空腹を名物・卵で満たそう

 そんな気持ちで、「大涌谷」で下車を決めた。


 大涌谷は外国人の方が目立った。

 欧米系と東南アジア系と、半々かな。

 フクシマ原発事故があったから、

 これでも今年は外国人は少ないのかな、と思ったりもした。


 ススキが高原・箱根の情景を作ってくれる。

 快晴の天候だが、時折、富士山の気流が悪戯して、

 雲が出てくる。

 大涌谷の白い噴煙が風で流れて、シルエットを造ってくれる。

 太陽光線の射しぐあいで、微妙に変化してくる。


 箱根外輪山に囲まれた

 活火山特有の風景が広大な解放感となる


 温泉卵は真っ黒で、手が汚れるが、おいしい

 常に温かい温泉卵を売っている。

 だから、熱湯を利用して量産されている。



 次の目的地の芦ノ湖にやってきた。

 「箱根フリーパス」の周遊券(5000円)だと、「箱根海賊船」がセットになっている。



 小学生の団体とバッティングした。

 船上はにぎやかだった。

 桃源台の湖畔を出港する。

 湖岸がだんだん遠ざかる



 甲板は、日が陰ってくると肌寒い。

 観光客はそれでもデッキに出ている。

 大勢すぎて、客室に入れないのも理由の一つだけれど。



 芦ノ湖は約3000年前に、噴火による、火砕流で川がせき止められてできたらしい。

 地球規模で行けば、3千年とは、つい最近だろう。 


 湖と紅葉のコントラストは美観としては、最高級のものだろう。


 「元箱根」「箱根町」どちらで降りるかな

 操舵室をのぞきながら、いまだ決まらずだった。

 もうすぐ日没だ。元箱根で一か所くらいしか観るところがないな。

 桟橋からものの1分で、「箱根駅伝栄光」の碑」があった。

 第1回からの優勝校が刻まれていた。



 箱根は巨木が多い。それらの紅葉は見応え充分である。

 時間的に、箱根関所が唯一の見学先になった。

 資料を見ていると、関所破りは思いのほか少ないらしい。

 建前は「入り鉄砲に出女」だが、

 鉄砲の取り調べはほとんどなく、出女の調べが中心だったという。



 箱根関所の全景から、戊辰戦争の戦いを想う。

 官軍の最新兵器と、関所の火縄銃では、おのずと勝敗は見えていた。

 

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