美しき日本舞踊を魅せます・第8回「さつき会」=東京・品川 (1)
舞踊教室さつき会は13年目を迎えた。第8回「さつき会」が7月1日、東京・品川の「きゅうりあん小ホール」で開催された。
舞台経験者は10年以上から、初めての踊り手までと幅広く、日ごろの練習の成果をいかんなく発揮された。今回は尾上菊礼さんが賛助出演し、韓国舞踊の李花子さんも友情出演した。
カメラマンの私は、舞台の踊り手の顔の表情、手足の動き、さらには衣裳の美しさとライトアップとの兼ね合いを狙ってみた。出演者全員の舞踊の幻想空間も表現してみた。
撮影:穂高健一
深町麻子 大和楽:おせん
美人で有名だった、おせんの夕涼みの様子。
夕暮れの情景のなかに、踊り手の濃艶さがあふれる、深町さんは女優です。
尾上はる 常磐津:三ツ面子守
子どもをあやすために、オカメ 、えびす、ひょっとこの面をかぶって踊り分ける。難曲です。
尾上はる 常磐津:三ツ面子守
松本美智子 長唄:藤娘
有名な長唄です。藤の精が藤の枝を持ち、華やかに舞います。
李花子 韓国舞踊:関良舞(ハンリャンム)
韓国の舞踊の先生です。友情出演してくださいました。
藤波大 長唄:老松
長唄の代表的なご祝儀曲です。男性の黒紋付き、はかま姿はとても良いですね。
天沼佐知恵 長唄:外気猿
猿まわしの男が踊る。明るいご祝儀舞踊です。
三井百合花 常磐津:屋敷娘
お屋敷づとめの娘の外出の様子です。
初舞台ですが、三井さんは堂々としていました。
龍薗とみ子 清元:神田祭
神田祭の風景を、江戸前の粋な芸者姿で表現します。
中村寿美江 常磐津:もやい船
芸者の舟遊びの様子です。そして、花火が打ちあがる空を見上げて……。
尾上五月 長唄:風流船揃
1979年、宝塚歌劇団に入団し、「五月梨世(さつき・りせ)」の芸名で初舞台を踏む。
月組の男役として活動し、TV出演など多数あり。
退団後は、日本舞踊の尾上菊保に師事し、「さつき会」を主幹し、後輩の育成に努めている。