しだれ桜の大名庭園・小石川後楽園(水戸さまのお屋敷)=東京
小石川後楽園はかつての水戸屋敷です。
水戸黄門でおなじみの、德川御三家の一つ。
大都会・文京区のど真中に位置しています。
地価にすれば、どれくらいになるのか、想像もつきません。
【撮影日:2012年4月3日】
しだれ桜は優雅な平安時代を想い起させます。
女性にはとても似合う桜です。
水仙から桜にバトンタッチです。
岡山市にも、『後楽園』があります。
東京の方は、「小石川後楽園」として区分けしています。
しだれ桜は優雅、優美の世界です。
俳句や短歌を読む人には、とても良い風雅な庭園です。
団体さんが多い、ソメイヨシノ桜の喧騒とした賑わい。それとは違います。
1人か、もしくは2人連れで訪ねて、心静かなひと時を過ごすのが最適です。
築山泉水回遊式の名池で、国の特別史跡になっています。
訪ねる人は自分発見の散策などもできます。
3.11の大地震の影響で、庭園内はあちらこちらで工事がなされています。
完成するまで、池の周りは約半分ぐらいの散策ルートに限定されています。
それでも、見応えがあります。
名園の一角には、茅葺の建物があります。
かつては休憩もできましたが、いまは立ち入れません。
外観をみるだけでも、いにしえの風情があります。
この茅葺は桜よりも、松が似合う。そんな想いで観ていました。
学名でいえば、バラ科、サクラ属、しだれ桜です。
品種まで問えば、数多いそうです。
風情を楽しむ人には「しだれ桜」という名だけで、十分でしょう。
「後楽園」の語源は中国の書物「岳陽楼記」から「天下の憂いに先じて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」からです。
現代社会は正反対ですね。
大名庭園の外周の塀伝いに歩けば、江戸時代の德川家の威厳が読み取れます。
德川水戸家は学問に精通したところ。「水戸学」と称し、多くの逸材を出しています。
文京区は大学から幼稚園まで数多く、子育てに最適です。
ただ、家賃を考えると、おいそれとは住めないかもしれません。
『後楽園』といえば、駅名もあるし、野球場もあるし、大名庭園もあるし……。紛らわしい。
地下鉄・後楽園前にもどってくると、駅前花壇には色彩豊かな春の花が咲いていました。