それなら、ぶらり霊山・大山へ=写真集
座間市には広大なひまわり畑がある。首都圏随一の規模55万本が咲き誇る、という情報から、8月10日に、写真取材として現地に出向いてみた。
小田急・座間駅で降りて改札を出た。別段、表示などない。駅員に「ひまわり畑」のルートを聞いてみた。となりの相武台前駅のほうが近いという。
一駅戻った。ホームからケータイで座間市観光協会に電話してみると、「いまは端境期です」といわれた。意味がまったく理解できなかった。夏はひまわりなのに、と。
「2011 ひまわりまつり」栗原会場 7月27日(水)~8月3日
同・座間会場 8月17日(水)~8月24日
この中間(8月10日)は、栗原会場に行っても、枯れたひまわりだし、座間会場ではまだ蕾で咲いていませんよという。
「ひまわりの開花は約1週間です、会場ごとに苗を植える時期をずらしていますから」と説明を受けた。それで、理解できた。
会場までタクシーの便しかないし、蕾だけのひまわりを見て、帰りのタクシーを拾うのも難儀ですし、お勧めできません、と親切なアドバイスを受けた。
座間まできたならば、「名山・大山」に行ってみようと決めた。
白装束姿の信者たちが、敬虔に大山詣でしている。こちらは信仰心がないし、大山名物の豆腐料理店に目が移る。その看板を見て、ずいぶん高額だな、とため息を漏らしていた。
大山の霊水を使った豆腐だろうから、一概に比較できないけど、スーパーでは一丁80円くらい、それを思うと、2000円、3000円となると、到底、立ち寄る気にはなれない。
20代のころから、丹沢山塊にはよく登った。都内から日帰りができる、水場が豊富だし、日没後も、相模湾の沿岸の町並みの夜景が美しい。だから、朝から夜まで目いっぱい歩き続けるのが常だった。
ただ、大山はケーブルカーがあるので、興味はまったくなく、登山歴40年で一度しか登ったことはなかった。
そんな経緯で、大山ケーブルカーには初めて乗った。
信仰心がないから、神社を敬う気持ちなど別段、持ち合わせていない。かといって、否定したり、反発したりする気持ちもない。信者たちには霊山だが、私には遠景から見てきて名山である。
ここには歴史的な宗教的な建造物がある。そして、信者がいる。それだけのことだから、階段を上がってまでも、本殿に詣でる気持ちはなかった。
「ここまできて、参拝の階段の手前で引き返す」。そんな人もいないだろうな、と思いながらも、登山道のある方角に脚をむけた。
あちらこちらに祠がある。まさに全山が信仰の対象になっている。
木漏れ日は大好きで、私は小説創作の折にも、よく使う。太陽と葉っぱと微風が絡み合って、路で踊って遊んでいる。こんな擬人法が多い。
リタイア後にカメラに凝っている、友人が幾人かいる。残る人生に、写真へのエネルギーを費やしている。ブログで写真を紹介したり、展示会に出品したりしている。
かれらは石仏、地蔵さんを被写体にしている。顔の表情に魅力があるという。
私も見習ってみた。
大山山頂から、下山してくる人たちに出会った。見晴台で、小休止を取るグループと話し合う。話すほどに、無性に登りたくなってくる。
来月初旬には奥穂高岳に登る。その前に、足慣らしで、奥多摩の山に行ってみよう、と決めた。