広河隆一写真展「人間の戦場」
更新日:2010年10月 9日
国際ペン・東京大会で、広河隆一(ひろかわ りゅういち)さんの写真展が行なわれた。テーマは「人間の戦場」である。
国際ペンは「戦争反対」と「思想信条の自由」を2本柱にしている。25年ぶりの東京大会で、平和と戦争を考える、という趣旨から広河さんの写真展が、早稲田大学の小野梓記念館で行なわれた
この企画は、故立松和平さんが日本ペンクラブの平和委員長だったので立案したものだ。この写真展を見ずして、今年2月に亡くなられた。
ふたりはかつてレバノンで一緒に取材した仲だという。
海外から来日した、世界的な作家・文学者たちも、悲惨な写真作品に強い関心を示していた。
広河さんは1943年生まれで、早稲田大学を卒業後、イスラエルに渡り、中近東問題や核問題の海外取材を続けてきた。
IOJ国際報道写真コンテストの大賞および金賞、国内では土門拳賞などを受賞している。
ノンフィクション、写真集、小説、訳書など約45冊出版している。TV報道番組も多数制作している。
広河さんは、イラク戦争が勃発した一年後、「DAYS JAPAN」を発行している。定期購読者が確実に伸びているという。
人間の戦場。このタイトルの写真展から、「加害者は政治家で、被害者は民衆だ」という、結論が導かれるだろう。