A045-かつしかPPクラブ

葛飾立石の人気の魁(さきがけ)は作家と区民記者たちだった。

 ここが葛飾・立石人気の発祥の地。
 
 日本ペンクラブの作家仲間たちがたまり場にした。そして、「かつしかPPクラブ」と交流をはじめた。

 著名作家たちはすでに30人以上、入れ替わり立石にきて飲んだだろう。かれらはTV、雑誌、ミステリー小説、新聞、書籍などに漸次「昭和が残る立石」と紹介してきた。

 それがネット文化に乗り、葛飾・立石はもはや全国区の飲み屋となった。


 2015年5月21日の夕刻から、「テーマのない立石飲み会」がはじまった。場所は京成立石駅から2分の大衆酒場「あおば」である。

 それそれが仕事と執筆の都合をみながら、三々五々と集まってくる。

 半年に一度は葛飾区民記者と交流を交わす。

 作家たちは、「かつしかPPクラブ」の区民記者から、昨今の町とか人物とか、飲み屋情報とかに耳を傾ける。


 轡田隆さんは朝日新聞・一面「素粒子」を10数年にわたり辛口で書きつづけてきた。あの渡邉 恒雄氏(読売新聞 )が、「朝日の素粒子だけは読みたくない」と言わしめた人物である。

 ストリッパー作家のアカネさん(中央)を週刊誌のコラムで紹介した。2年ぶりの再会だった。

 斉藤永江さん(右から2人目)は管理栄養士でチョコ作りの名人。「生粋の葛飾っこ」で、笑顔で下町を語る。その朗らかさは作家たちには人気だ。

 ととり礼治さん(歴史作家)と鈴木さん(かつしかPPクラブ)は図書館員どうしで話が合う。

 隣りあうは斉藤ゆりかごさん(童話作家を目指す)

 中川さんと、内尾さんは「かつしか区民大学」の受講生だ。来年はきっとPPメンバーだろう。

 葛飾情報はローカル局だけでなく、TVキー局も流しているので、九州から立石に飲みに来ているそうだ。
 それはメディアの誇張報道かもしれない。だが、少なくとも関東一円から、週末ともなると、20-30歳代の男女が大勢やってくる。5月の連休は、立石飲み屋はどこもオーバーフローしていた。  

 そんな話題があったか否か、定かではないが、
 TVキャスターの小宮悦子さんと、かつしかCTVのコメンテーター石戸さんとが盛り上がっていた。

 


 「小宮さんと、いちど会いたかった」と鈴木さん。

 女性区民記者も、興奮気味のミーハーになっていた。

 国際ペン・事務局長の堀武昭さん(左)が参加。先週までロンドンにいた。来週は南米だと語っていた。

 世界的な文学組織の頂点にいる堀さんは、海外に行くと、大統領や首相の晩餐会に招かれる大物人物だ。

「立石っていいね」
 初参加の堀さんは気に入っていた。立石の大衆酒場は裃など着なくても、自由な雰囲気で飲める。

 こちら左端はわれら「かつしかPPクラブ」の会長・浦沢誠です。国立科学博物館に勤務の現職です。


 国際弁護士の斎藤輝夫さん。日本ペンクラブ・国際委員会メンバーだ。

 (左端の隅っこの写真ですみませんね)

 飲み放題・食べ放題(料理はママに任せきり)3500円なり。

 石戸さん、次は何を飲むの?



 
 朝日カルチャー・石井社長(中央)は常連です。「かつしかPPクラブ」の井出三知子さん(左)と須藤裕子さん(右)が、しっかり話題をつくっているかと思いきや。

 石井さんが話題を提供していた。

 轡田さんは立石大好き人間だ。もはや立石の顔のひとりだ。

 かつて葛飾区80周年記念のフォーラムで、仲見世商店街は残すべきだ、と強調されていた。

 今後、再開発問題がどうなるのか。作家たちは注視している。

「この立石は暴力団が存在しない。呑兵衛には安全な街だから、どこの店に入ってもぼられない。この町は残したいね」
 そんな話題の最中、遅れてきたのがテレビ朝日の朝本香織さん(番組審査室長・女性ではトップ?)だ。立石の最も情報通である岡島古書店の主(直木賞作家・出久根達郎さんと親友)が、彼女と数人連れだって夜の立石を案内した。
 
 
 

                    写真:郡山利行

                    文:穂高健一

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