水元公園の素敵な四季、真夏の風景=郡山利行
水元公園の中央通路には、葦ばりの氷屋さんが出ています。
汗をかいたお母さんが、二人の子どもを連れて、
「氷を、3つください」
と立ち寄っていました。
公園の朝は、まず華麗な花が咲きはじめます。
散歩の人が出てきます。
太陽が昇った後でも、冷気が残っています。
やってきた、ウォーキングの人の足取りが快適です。
中央広場の水路で、自転車が疾走してきました。
「えっ、こんなところに自転車が……?」
とびっくりする場所です。
おじいさんは得意顔で、子どもは不安顔でした。
日照りにも、負けない男の子です~。
ペットボトルと哺乳瓶の区別がつかない持ち方の幼児が、
水分補給しながら、親たちの後ろを追っています。
中央広場の水場では、子どもよりも、
父親と母親のほうがはしゃいで楽しんでいました。
姉妹でやっと買ってもらった、かき氷です。
溶けないように日陰に急ぐ少女と、
我慢しきれず口にする少女。
小合溜めで、少年が魚を捕っていました。
立派な網なのに、さっぱり獲物がかからず、
少年は黙々としゃくり続けていました。
真昼の公園です。
パーゴラの幾何学的なシルエットです。
ただ、日陰とはならず、涼む人がいません。
日差しに負けない家族の行進。
鼻緒が切れているお父さん、しっかり歩調の男の子、
さっさと先導のお母さん。
家族の連帯が感じられます。
中央広場の午後。
名残りを惜しみ、『もう帰るぞー!』の声を聞き流しながら、
少しでも長く遊ぼうとしていた子ども達です。
少年の小エビ捕りの成果はいかに。
全身濡らしての努力は
残念ながら報われていませんでした。
涼しくなって、夕日を浴びながら、
いつまでも幼子と遊んでいた、お母さん。
母娘の情の美しさを感じる情景です。
写真・文=郡山利行
編集=滝アヤ