日本山岳会・年次晩餐会が盛大に行われた=皇太子も会員として参列
日本山岳会の晩餐会は年間の最大行事である。12月5日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪の大宴会場「飛天」で、「平成21年度年次晩餐会」が行われた。同会員である皇太子を含めた、約500人強が参列した。
尾上昇会長は挨拶で、4つのプロジェクトを紹介し、それらが理事の若返りで進行していると述べた。
「登山者の若返り」プロジェクトでは、共鳴するものがあった。
昭和30年代、40年代の登山ブームが去ってから、山岳で若者をほとんど見ることがなかった。ここ数年は山で、20代の男女の登山者を見かけるようになった。高尾山などはずいぶん若者が多い。山の魅力を知り、つねに山に登る習慣が身につけば、登山人口が増える。それがやがて日本山岳会の若返りにつながり、活性化されるだろう。
晩餐会では、同会員で最も親しい山村信太郎さん(すにーかー倶楽部・代表)、栃金正一さんと同じテーブルだった。
年次晩餐会は夕方6時からだが、午後2時から海外登山隊の報告会があった。私は他の取材で参加できなかった。2人は参加していた。
「報告会の休憩時間。席が空いていたので座ろうとしたら、パンフレットが置かれていた。それで止めた。皇太子の席だった。座らなくて良かった」とエピソードとして語っていた。
皇太子も会員の一人で、他のメンバーと同列。畏(かしこ)まった特別なスピーチもない。どこまでもプライベートだから、リラックスできると思う。毎年楽しみにされているようだ。晩餐会の行事の一つ、壇上で「たる酒」開きでは、飛び入りで法被を着て、木槌を持つ。にこにこされていた。