町おこし・村おこし傾向と対策、学びたい『おかげ横丁』=三重県・伊勢市
『赤福』といえば、「伊勢参り」と同一用語のように、有名である。
江戸時代からの老舗だ。店内で、団子とか、ぜんざいとか、喫食できる。
人気店の割には、接客がとても行きとどいている。
有名店は「胡坐(あぐら)をかかない」
これが、町おこしの基本だ。
若者に人気がある。どのように若者を呼ぶか。
すべてにおいて、最優先する。
若者が来ない町はやがて、その勢力を失う。
かつて全国は温泉街が流行っていた。
結果として、若者に見捨てられ、高額のホテル・旅館がなだれを打って衰退したように。
ネーミングはとしも重要だ。
『これよりおかげ横丁』
訪問者に感謝の気持ちがある。
心から感謝は、まず形から入ることだ。
ここでわかるのは、日本語である。
横文字を使って、得意がっているのはしょせん借り物だ。
『~ランド』などは、メディアから見放されると、凋落の一途だ。
「常夜燈」とか、『道中安全』とか。かつては旅人に欠かせない道案内だった。
若者を大勢呼ぶ町。そこにはさりげなく江戸時代の言葉を組み込んでいる。
長い伝統は決して廃れない。ここらは抑えどころだろう。
各市町村のお役人や商工会の(町おこしの旗を振る)が、ここで立ち止まり、腕ぐむ。
この常夜燈から、なにを学び取るか。ヒントになった。となれば、それは町おこしの本ものの感性がある。
ここは人工の街だが、テーマが明確だ。それは江戸時代の風景の再現だ。
ひとつ一つの店舗は、私有財産だから、何をどう作ろうが勝手だが、調和、統一がある。
イメージは古来のものだが、すべて新品だという特徴も見逃せない。