祝「山の日」記念全国大会の第1回・開催地が決定=長野県・上高地
国民祝日「山の日」が衆参の国会を通過し、法案が可決したのが、昨年(2014)の5月28日だった。施行は2016年8月11日である。
実施まで、約2年間において、国民が親しめる祝日として、全国「山の日」協議会(会長・谷垣禎一)を中心として、山岳団体、官公庁主催がこの祝日の意義をつたえるイベントを展開している。
今年度(2015)は、東京・有楽町の国際フォーラムで、全国「山の日」フォーラムが開催された。2日間の総入場者数は約1万8000人で、盛況だった。特徴としては、最近は「山ガール』ブームであり、それを反映した若手登山愛好者の参加が目立った。
全国「山の日」協議会の平成27年度総会が、5月23日から、衆議院議員第2会館の多目的会議室で、16時30分から開催された。
今年度は、大分県・九重町で、プレ「山の日」記念、全国大会を開催することになった。
衛藤征士郎(えとうせいしろう)さん(大分県選出・第64代衆議院副議長)とは、国会内の初映画試写会に招かれた縁である。プレイ「山の日」は伺いますよ、と言うと、ぜひ来てね、と握手された。
2016年「山の日」記念全国大会の開催は、富士山か、上高地か、と意見が二分していた。5月28日の協議会の審議を通して、長野県・上高地に決まった。
第1回の記念・全国大会に関する要望書が、阿部守一・長野県知事、菅谷昭・松本市長、上條敏昭・松本市上高地町会長から、同協議会に提出されていた。それが可決されたものだ。
富士山となると、山梨、静岡、どちらが主体になるか。むずかしい調整があり、場合によると2県に分散した大会にならざるを得ない。それを避けた面がある。
真夏の上高地は若者、家族連れ、槍穂への登山者が大勢集まる。全国に名高い。これらで、団体代表41人、個人13人(わたし穂高健一も個人会員)、合計54人による満場一致で決まった。
私個人としては、来年8月11日の祝「山の日」にむけた、歴史山岳小説を取材・執筆している。その小説は槍ヶ岳登山、幕藩体制の下で安曇平と飛彈との間に、天保時代にできた「飛州新道」が背景のひとつである。
主人公は、18歳の「湯屋」(旅宿)の知的な女性・岩岡志由である。豪農の4女の彼女が上高地の一軒家に入るのだ。幕藩体制(飛彈・信州)が、上高地の山奥にもつよく影響してくる。桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されると、幕府の圧力で飛騨新道は閉鎖される。志由は山を下りていく。江戸時代の上高地はここで一度歴史から消える。
単に山の小説に閉じ込めず、天明天保は大飢饉に襲われた。一方で文化文政の華やかな旅ブームだった背景を織り込む。餓死する農民や農民一揆、栄華を極める豪商たち。当時の日本人の姿を克明に描いていく作品だ。
務台(むたい)俊介代議士は長野県選出である。「上高地に決まって良かったですね」と声掛けすると、喜んでいた。小説取材先の紹介など、ご協力してもらっている。
2016年「山の日」記念全国大会の開催が、長野県・上高地に決まった。私の作品もフォーラムの一環に間に合わせたい。その上で、可能ならば、超党派議員などのコンセンサスをとり、祝「山の日」記念出版に持ち込みたい考えである。