梅雨晴れ間の週末、箱根路は閑散としていた=郡山利行
今年2015(平成27)年7月11,12日(土日)に、車で箱根を訪れた。
今年6月30日に気象庁は、箱根町大涌谷園地付近(噴煙地)に、火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を発表した。
箱根町は、地域防災計画に基づいて大涌谷園地への立ち入り規制を行った。
火口周辺警報が出ている地域は、大涌谷噴煙地を中心とした半径約1kmの範囲内である(地図に加筆した朱円)。
大涌谷を通る箱根ロープウェイは運転を休止し、近隣県道の早雲山~姥子間は通行止めとした。 また自然探勝歩道・散策路・ハイキングコースも立ち入り禁止となり、さらに警報区域内にある別荘地の一部には、避難指示も出された。
7月11日(土) 晴れ
昼過ぎには、国道1号線の箱根峠付近にある、『道の駅箱根峠』に着いた。駐車場の車の少なさと、施設内の利用客の少なさに、わが目を疑った。
箱根では宿泊予定していなかったので、箱根湯本の『箱根路 開雲』に電話を入れてみると、即座に予約することができた。
芦ノ湖へ下って、正月の箱根駅伝の地や旧関所跡の付近は、歩道も車道も、遠くまで見通すことができた。大型観光バスを見かけることはなかったが、西欧系の外国人散策者をたびたび見かけた。
元箱根の交差点付近も、湖尻桃源台付近も、仙石原の交差点付近も同様で、車の運転は、ゆったりとできた。午後3時ごろ入ったポーラ美術館は、大涌谷に最も近いためか、一部の展示品を避難させたので、ご理解を との掲示があった。
館内にはほとんど人がおらず、セザンヌの特別展を鑑賞することができた。
7月12日(日) 晴れ
午前中、強羅の曲がりくねった急坂の道路も、対向車をほとんど気にせずに、走ることができた。マイセンアンティーク美術館も、来館者はほとんどなく、館長の村田さんと、伊万里・マイセンの磁器談をすることができた。
正午頃、仙石原の玄関のような所にある、星の王子さまミュージアム(箱根サン=テグジュぺり)へ。若いカップルを大勢見かけて、ようやく少し箱根らしかった。
最後に訪れたのが、芦ノ湖西岸の箱根スカイラインにつながる長尾峠の展望台である。 パノラマ写真と望遠写真。 約4km離れて大涌谷を、見ることができた。 晴天ながら、もやがかかって鮮明に見ることはできなかった。 この噴煙が、大事に至らないように祈る。
≪(株)小田急リゾーツ 『箱根を観光の皆さまへ』資料より≫
地図 : 国土地理院ウオッチズ地図(部分)に加筆