A030-登山家

北アルプスの名峰・奥穂岳に登る(上)=3190mの山頂を目指す

梓川の朝は、霧雨で、幻想的な世界を作り出していました。


上高地から明神、徳沢、横尾にきた。登山道に入ると、道幅は狭まる。
やがて、本谷橋の、細いつり橋を渡る。雨にぬれた橋床は滑りやすく、慎重に渡る。


 涸沢小屋で一晩を越すと、台風一過のさわやかな秋空の気配が広がっていた。


涸沢カールに、穂高連峰が顔を出してくる。


涸沢カールの岩の急斜面を登る。


高山植物の宝庫。山稜と雲とのコントラストが楽しめる

雲が切れて、奥穂高岳が姿をしっかり見せてきた。標高2700メートルを超えると、登山者の息切れが激しくなってくる。

北アルプスの山岳の魅力は、岩稜と雲の豪快さである。

 3000メートルの山はすべてが鋭く屹立(きつり)している。雲の動きで、山の表情が違ってくる。

仰ぎ見る、涸沢岳と北穂高岳を結ぶ稜線は、人を寄せつかないように、鋭く天に突き刺さっている。



3000m級の高所にも、山イチゴが育っている。生命力の強さを感じさせる。

穂高小屋が見えてきた。主稜で、登山者を迎えてくれる。早く着きたいと焦ると、顎が上がり、疲労が激しくなる。


奥穂高岳に向かって、垂直の岩場に取り付く。足下には、穂高山荘の屋根が見せる。


梯子(はしご)と鎖の岸壁を登らないと、奥穂高岳の山頂にはたどり着けない。過去から、最も事故が多かった場所である。

岩場の難所を越えてふり返れば、涸沢岳のかなたには、なつかしい槍ヶ岳が顔を見せていた。

前穂高岳から登山者がやってくる。


3190メートルのピークは、日本で3番目の高さである。

「登山家」トップへ戻る

ジャーナリスト
小説家
カメラマン
登山家
「幕末藝州広島藩研究会」広報室だより
歴史の旅・真実とロマンをもとめて
元気100教室 エッセイ・オピニオン
寄稿・みんなの作品
かつしかPPクラブ
インフォメーション
フクシマ(小説)・浜通り取材ノート
3.11(小説)取材ノート
東京下町の情緒100景
TOKYO美人と、東京100ストーリー
ランナー
リンク集