あなたは「安全な山歩き」していますか。10のQ&Aでチェックしましょう
「海の日」はありますが、「山の日」はありません。日本山岳会を含めた、5つの山岳団体が、国民の祝日として「山の日」の制定を提案しています。美しく豊かな自然を守り、次世代に引き継ぐことを目的としています。
「山の日」制定協議会では、山々がからだの健康や心の健康に欠くことのできないフィールドだと再確認し、登山の楽しみを広く伝えたい、と念願しています。
同協議会が運動の一環として、安全な登山を推奨の一環として『山を知る10のQ&A・安全編』の冊子を発行しています。ハイキング、本格的な登山にかかわらず、山に入るひとには大切な知識です。一度、セルフチェックしてみてください。
① 朝、テレビの天気予報で降水確率が0%でも、雨具どうされますか。
【答え】 山の天気は変わりやすいものです。どんなときでも、雨具は忘れてはいけません。
② 山や自然のなかで、現在地を知る方法はなんですか。
【答え】 道標や掲示板よりも、地図とコンパスです。地図を読みこなすためには、いろいろな機会を見つけて学びましょう。
③ 山の中で休息をとる最適な場所はどこでしよう。
【答え】 平坦で、風をさえぎれる場所です。風は体温を休息に下げます。もちろん、急斜面や落石の危険がある場所は不可です。
④ 仲間と登山するときは誰にペースを合わせるべきですか。
【答え】 登山パーティーで重要なのは落伍者を出さないことです。一番体力の弱い人に合わせるべきです。メンバーがばらばらになると、遭難の原因になります。
⑤ 仲間の一人が体調が悪くなった。何をしてあげるべきでしようか。
【答え】 休息し、荷物を仲間で分担し、下山することです。無理をせず、来た道を下山するのが賢明です。
⑥ 下山途中で、道に迷ったら、どうしますか。
【答え】 道が判るところまで、あるいは覚えているところまで、登り返して考えましょう。戻る体力や自信がないときは、その場を動かないことが肝心です。
⑦ 登山のときの「いざ」というときの必需品は何でしょうか。
【答え】 日帰り登山でも、ヘッドランプ・救急医療、非常食は必須です。日没後にビバーク(野宿)するために、予備の水と防寒着ももっていきましょう。
⑧ 山仲間の意思決定は、多数決ですか。
【答え】 事前に経験者をリーダーとして決めておきましよう。山のアクシデントを含めて、瞬時に決断が必要になります。多数決は混乱のもとです。
⑨ 登山道では登り優先か、下り優先か。どちらでしょうか。
【答え】 基本は登り優先です。相手が団体だったり、クサリ場やハシゴなどでは臨機応変に、声をかけて、下り優先も選択肢としましょう。
⑩ 登山の前に、最も重要なことは何でしょうか。
【答え】 最も大切なのは「遭難への備え」です。登山口に設置された、登山届箱に計画書を提出しましょう。家族・友人にも渡しましよう。万一のときは捜索範囲の絞込みになります。
「山の日」制定協議会から転載の許諾をもらい、Q&Aを要約し、紹介させていただきました