日本山岳会の晩餐会=皇太子撮影・山岳写真も展示
日本山岳会(尾上昇会長)の平成22年度年次晩餐会が、12月4日に、品川プリンスホテル・アネックスタワーで開催された。全国から約500人の会員が参加した。私は今年も、親しい上村信太郎さんとおなじテーブルに着いた。
皇太子さまは一般会員である。晩餐会では、「名誉総裁」のようなスピーチはなく、リラックスされていた。自民党総裁の谷垣禎一(さだかず)さんも同様で、スピーチなどない。(鏡開きのみ壇上に・写真)。
山に登れば、すべてが平等である。「山好きな男女の集まり」というのが、同会の特徴だ。
尾上会長は挨拶で、「近年になく、新会員が増えました。支部活動が活発なったからです」と述べた。
新永年会員となられた松浦輝夫さんは、日本山岳会のヒマラヤ・エベレスト遠征隊の隊員だった。故植村直己さんとともに初登頂した、著名な登山家である。
「8849メートルの手前、5メートルで、植村が先に登ってください、と言いました。2人して肩を並べて、山頂を踏みました」
山男のエピソードの一端を披露した。
新人紹介のスピーチでは、異色の船村徹さん(作曲家)で、「栃木県に生まれました。山を見て育ちました。いまは故郷回帰で栃木に住んでいます。山の日の祝日を作る努力をします」と述べた。「海の日」があるのだから、「山の日」を作ろう、と言うのが同会の目標の一つ。
乾杯の女性音頭は同会初で、日本の女性登山者を代表する小倉董子(のぶこ)さんだった。
晩餐会の食事がデザートタイムになると、席の移動は自由になる。
女流登山家の大御所となった小倉さんと、私は親しいので、「きょうは小倉さんの専属カメラマンです」と言い、次々にシャッターを切ってあげた。
「谷垣さん、小倉さんとツーショットで」というと、「麻布高校の山岳部時代に、小倉さんのご主人(小倉茂暉先輩)に指導を受けたのですよ。そして、先輩が副会長時代に日本山岳会に推薦してくださったんです」とにこやかに応じていた。
催物としては、「展示会」、「講習会」、「講演会」が行われた。展示会では、写真のコーナーと、絵画コーナーがあった。
この会場では、私と同会の同期である、諏訪吉春さん(千葉支部)と話す機会があった。このHPを見ていだいており、葛飾市民大学の写真の撮り方、エッセイの書き方が話題になった。
皇太子さまは単に山登りが好きという認識だった。同展で、皇太子さまが撮影した山岳写真3点が展示されていた。ダイナミックな富士山の写真で、その腕前は見事で驚かされた。(写真・上)