演多亭は多彩な演技で魅せる。わずか千円札一枚で。
NPOシニア大樂は、6月23日、5周年記念として『08・演多亭』を公演した。場所はシビックホール(文京区)。総合プロデューサーは杉哲男さん。月曜日の午後だったが、約350人の観客席が満員だった。『大入り袋』が関係者に配られていた。
同演劇はシニアによる、シニアによるものだ。5回目だけに、しっかりフアンがついているようだ。遠く岩手県から交通費をかけて観に来た男性(車椅子で)がいた。関係者とは無縁のひとで、なにかしらの媒体で知ったらしい。それには驚かされた。ちなみに入場料は1000円である。
出演者の大半はかつて会社員。在職中から趣味で演劇を積み重ねてきた。それが高じてセミプロ、プロへと進んでいる。いまやCDや本を出すほどの腕前ばかり。落語、民謡、演歌、ガマの油売り、音体操、伝統踊り、腹話術、バルーンアート、玉すだれ、のこぎり演奏など多彩だ。
『大盛況』、という最上級の表現は、物書きとして慎むべきだが、千円札一枚で、これだけのものが観られる。やはり、大盛況だろう。
昨年はPJニュースで、出演者たちを紹介した。今回は裏方のスタッフを中心に取材してみた。そこには定年後の生き方、生きがいなどが浮かび上がってくる。