笑いの芸人は真面目な演技で、腹の底から嗤(わら)わせる=浅草
浅草・木馬亭で、舞台も、会場も、笑いであふれた「演芸音楽会」が行われた。
写真で、どこまで表現できるだろか。
ともかく、にぎやかな演劇人の舞台だった。
巫女さんがロックンロールを詠う。
和洋折衷で、歌に魅了されるよりも、おもわず笑ってしまう。
田中悠美子は、海外公演が多い。
三味線と撥(ばち)と、変幻の角度で奏でる。
実に器用だ。
ときには撥の代わりに、得体のしれない物体を使っていた。
私が大好きな演劇人の「山口とも」だ。廃品を利用した音楽家で、喋りがとても上手だ。
意味不明のことばで、笑わせる。
空き缶を利用した、宇宙人姿で、客席から登場した。
舞台に上がる。袖の幅までも、計算に入れていなかった、と笑わせていた。
打楽器となる素材は、たらいとか、仏壇の鉦とか、廃品の塩ビのパイプとか、諸々である。
話術の巧みさで、爆笑の連続だ。
会場の観客を巧く取り込む。
主催者の福岡詩二さん。
2014年12月29日「年忘れ演芸音楽会」の招待を受けた。
風邪を引いて大変だったらしい。
プロの演芸人は穴があけられない。
破壊バイオリンで、演歌を奏でる。
正統派かな。
広島県出身の横笛奏者「こと」は、神楽の家庭に生まれ育ったという。
良い音色で、爆笑だった観客たちを静かにさせてしまう。
木馬亭と言えば、浅草の代名詞だ。
まさに、そうだ。そう言える世代は何歳くらいだろう。
司会進行役の福岡詩絵のバルーンは見事に出来あがり。
笑いよりも、完成度を評価したいね
好田タクトの指揮は、全身で、ダイナミックに笑いを取る。
この演劇人は、実際に見てもらわないと、写真でも、言葉でも、表現できない。
ともかく面白い。
「あさひのぼる」は時事漫談のギターリストというべきか。
嗤って聞き流して、内容はなにも残らないが、楽しかった余韻だけはある。
「オオタスセリ」の過去の大ヒット曲、「ストーカーと呼ばないで」は放送自主規制になった。
歌詞の流れは、上手いし、説得力がある。
CDは販売されている。