A010-ジャーナリスト

かつしか区民大学=花咲く水元公園で、課外講習

 6月下旬は、花しょうぶが咲いているだろうか。
 かつしか区民大学の(私が伝えるかつしか、歩く、撮る、書く)講座は第3回目として、午前、午後を通した課外講習が組み込まれていた。場所は都内随一の花しょうぶが咲く都立水元公園(葛飾区)である。花しょうぶが終わり、枯れた光景ではさえない。気をもんでいた。

 この講座は葛飾を伝えるミニ記者の養成である。課外活動としては、写真の撮り方、取材(インタビュー)の仕方が中心になる。枯れても記事になるが、華やかなほうが良いに決まっている。

 今年は寒い日が多く、開花が後ろ倒し、という花情報だった。期待したとおり、6月20日は華麗な花しょうぶ、豪華なアジサイ、清廉なハスの花が三つ巴で見ごろだった。

 同日の朝10時(日)、受講者17人は葛飾区東金町地区センターに集合した。スタートの30分間は、課外活動のポイント(指導説明)を行なった。

【写真の上手な撮り方】のポイントとして、スライドを使って、
  ①日の丸方式のとり方はやめましょう
  ②三分分割法(黄金分割法)の法則
  ③構図の中に、斜め、曲線、S字型の取り込み
  ④無駄なもの、目障りなもの、それらを取り込まない。
  ⑤被写体は近づいて撮影する
 これらを特に強調した。

 受講生とともに、水元公園に出向いた。花しょうぶ、はすの花が盛りで、被写体としては申し分がない、好条件だった。

午前中は写真指導を中心に行なった。

  ・大きな時計台を構図の中に取り込めば、時間がそれとなくわかる、
  ・釣り人が白さぎに魚を与える。岸辺のL字を取り込んで、遠近感を出す。
  ・尺八演奏グループでは、人物の取り込み方。(日の丸方式でなく)
  ・菖蒲の絵を画く人。キャンバスの裏側は余計だから入れない。

           

 
「葛飾菖蒲まつり」の最終日イベントが開催されていた。演歌歌手たちが、大勢の観客を前にして熱唱していた。

「取材写真は近づいて撮影する。最低でも七枚は撮る」
 そう説明した上で、講師の私がOJTとして、一眼レフで、女性歌手に近づいてシャッターを切った。彼女とは目線が合い、いい呼吸で撮影できた。


 午後からはインタビューのやり方に移った。現地での確認事項として、
  ①取材の三点セット・ノート、ペン、デジカメは手にもつ。アポイントが取れている場合は、ICレコーダーを利用する(9月)
  ②かつしか区民大学の受講生と名乗ってから、取材相手に声をかける。
  ③いきなり筆記すると、相手に構えられる、最初は記憶する。
  ④聞きにくいことは後回しにする。

 これらを説明した上で、講師のOJTとして、水辺で食事する60代の夫婦に、インタビューを申し込んだ。公園の感想を問うと、「ごみが一つ落ちていない。これだけ大きな公園なのに」と話す。あらためて周辺を見渡すと、その通り。インタビューで、私もはじめて気付かされた。

 次は派手な自転車に乗った中年夫婦だった。講師の私が最初に代表質問し、受講生が各論の質問をする形式で行なった。
「葛飾菖蒲まつり」の大会の事務局次長に取材を申し込んだ。快く応じてくれた。菖蒲茶屋では、和服の十数人の女子高校生が、「野点」で抹茶の接遇をしていた。引率の女子教師にインタビューを行なった。


 15時からは受講生は個々にフリーで取材活動を行なった。


 16時には同地区センターに戻り、きょうの課外活動の総まとめを行なった。「花しょうぶ」を撮影する。植物図鑑を作る人は例外として、一般人は花だけは、撮影者のマスターベーションに終わってしまう。他の人からみれば、どこにでもある、単なる花の写真である。
 構図の中に、ごく自然に人物を取り込む。ここが最大のポイントです、観る側の目が人物と花の双方に向けられる、とアドバイスをした。

   
 
 次回までには、水元公園・課外活動の「写真と記事」、「写真とレポート」、あるいは「写真とエッセイ」の作品を提出してもらう。どんな作品か楽しみだ。

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