A010-ジャーナリスト

東大・岡部研究室の忘年会で、HRの再生産

 東大生産技術研究所の岡部研究室で、12月27日18時半より忘年会が行われた。二階ガラス張りのラウンジで、参加者は23人。楽しい一時が過ごせた。

 岡部徹准教授はチタンの研究者だ。二上かおるさんの紹介で知り合った。気さくな方だけに、学生に人気があるタイプ。宴席のなかで、みなが仲良く溶け込んでいた。それだけに快い時間が過ごせた。

 堀家千代子さん(北海道出身)は、理系の院生とは思えないほど、上手に鍋料理を作ってくれた。なかなかの味付けだ。男子学生がケンタッキーから、丸ターキーを持ち込む。それが場の雰囲気をいっそう盛り上げていた。
 大学ラウンジだから、申し訳ていどの酒かと想像して出向いていた。ビール、日本酒、ワインと十二分に用意されていた。他方で、学生らしいクイズ・タイムがあったり、座敷芸があったり愉快に過ごせた。


 岡部徹准教授のチタン研究が、今秋にNHK「クローズアップ現代」で取り上げられている。一部学生たちも岡部さんと同時出演している。パワーポイントで、記念写真を見せてもらえた。

 二上かおるさんからは東大同期生の平林真さんが紹介された。東北大金属材料研究所長を歴任されていた。まわりはすべて理系で、文系出身者は私一人。そんな背景から、忘年会の終盤で、特別に研究室内部を見学させてくれた。

 強力なマグネットや、50度の温度で金属が復元する。それらには驚嘆させられた。と同時に、研究室内部の精度の高い機器類などにも目を奪われた。


『穂高健一ワールド』で、「東京下町の情緒100景」を書き進めてきた。ほぼ完了間近。次は「東京名所100ストーリー」(仮題)で、フーテンの寅さんに似たタッチの短編小説を書くことに決めた。(人間味と片想い)。短編小説とはいえ、100本の小説となれば、歳月を要する。

 当初はイラストレーターを探していた。なかなか意にかなう人が見つからなかった。芸大出の超プロだったり、その逆で小説には不向きの絵だったり。他方で、イラストレーターに、小説を読んで消化してもらうのは大変だ、という意識が底流にあった。


 半年間ほど悶々としていた。「東京下町の情緒100景」のように、モデル写真を先行させる。それに小説を付けていく、という逆転の発想をもった。小説家としては従来のない執筆方法だ。写真ならば、カメラマンに頼まなくても、自分で撮影できる。このメリットは大きいと判断した。

 その準備に入っており、福本恵子さん(国際イメージコンサルタント)にはお願いし、台場、隅田川、浅草の3ヶ所での写真撮りが行われた。いい写真が撮影できた。ストーリーの構想もほぼ決まってきた。初回だけに、従来になく、より慎重に処している。

 同忘年会では院生の白山さんと、同大卒の事務・瀧田さんにも、写真モデルの要請をしてみた。引き受けてくれる、と返事がもらえた。心強くなった。


 二上かおるさんから、岡部さんが紹介された。やがて岡部研究室の忘年会に参加し、白山さん瀧田さんへとつづく。人間関係(HR:ヒューマン・リレーション)の拡大再生産のように思えてきた。新たな出会いが、新小説の門出に勢いを付けてくれる。同時に、良きシリーズものが執筆できる予兆に思えてきた。
 モデルの方々に応えられて、「東京名所100ストーリー」が盛り上がるように、写真と文章に磨きをかけていきたい。

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