なんて、ぜいたく、小仏城山・花見ハイク = 岩淵美枝子
日時 : 平成28年4月10日(日) 晴れ
メンバー : L上村、三浦、武部、岩渕、市田 (5名)
コース : 高尾山口駅 ~ (6号路) ~ 一丁平 ~ 小仏城山 ~ 小仏城山東尾根 ~ 小仏関跡 ~ 高尾駅
今日は、穂高健一さんチーム欠席となる。「すにいかあ」のメンバーだけでお花見となった。
高尾山口駅では、人がどんどん増えてくる。今、8時30分だが、あと1時間もすれば、駅はわんさかと、リュック背負った人の待ち合わせで混み合うだろうな。
お風呂の看板が入口に見えるが、当分の間は入る気しない。芋の子洗いだろう。
6号路に向かって出発する。今日はのんびり、ゆっくりと歩く。市田さんが一緒なので、むしろ、これがチャンスだ。
足元のお花に、目がいき、高尾の春を満喫できそう。
「嬉しいな、さっそく、あっ可愛い白い花。二輪草、豆粒ほどの小さな水色の花。山瑠璃草」
名前がおもしろい、よごれねこのめ、お花も緑色で、形もおもしろい。
(いくつ花の名前を教えてもらったかしら)
一週間前にも、市田さんと高尾に来た。その時は、今日みたいに、開いていなかった草花さんたちもうこんなの、見るとたまらない。
落ち葉の下から、けなげにちょこんと芽を出し、いっぱい光を受けたいよーと、小指ぐらいの薄緑の葉っぱちやん、なでなでしたい気分になる。
こんどは、あでやかな紫ピンクの三つ葉つつじ。そして、城山まじかになると、いよいよ桜の木のオンパレードである。
「満開の桜ちゃんたち、なんて今日は贅沢な一日だろう」
公園の手入れされた桜も、みごたえあるけれど、自然のままの山の桜のグラデェションは涙がでるほど美しい。また、来年もさいてね。桜ちゃんたち。
十数年前に、上村さんより、言われた言葉をおもいだす。熊笹がいっぱいある登山道を歩いていたので、この笹で笹団子つくりたいと、4、5枚とっていたら、
「葉っぱ一枚でも、山のものは山に置いておきなさい」
その言葉を聴いてから、私の山に対する考え方が変ってきた。
山にある植物の一つひとつが、愛おしくなった。むかしは、山は日本人にとって食料を得るための山であった。日本にウェストンが来て、嘉門次が上高地から案内したことから、山を征服するための登山の始まりでは、ということらしい。
町には、今の時代は食べ物が溢れている。山は健康志向の時代になり、そのために登山客があふれる。登山道は土からコンクリートになり、植物は芽を出せないほどの硬さになってしまったところもある。
植生回復のためにロープは張ってあるが、ロープ越えで、休んでいる登山者がいる。
「どうぞ、来年も、お花見が出来ますように」
そう願うばかりだ。汗を流し、ゼイゼイ言いながらの山登りも、達成感と、してやったりの満足感がある。
めったに見れない高尾スミレに出会ったりして、心いっぱい感動したりして、心に筋肉をつける山歩きもできて大満足でした。
ハイキングサークル「すにいかあ倶楽部」会報№201から転載